神様になった日の11話が面白かった

前回の引きから考えると今回は全く展開の予想が出来なかった。ただの高校生(受験生)である主人公がハッカー少年の手助けによって謎の施設のデータを書き換え、職員として謎の施設に潜入したしたわけだが、高校生が他の職員にバレないように関係者を演じるというのはいささか無茶苦茶な展開ではなかろうか。施設内の職員である女介護士の1人が「主人公と話す役目」として作劇上の役割が与えられ、その他の職員は背景のモブ扱いである。

 

介護士があうあうあーになった神様の担当者として彼女の面倒を数か月の間見ており、このアニメの作品の登場人物に漏れず彼女に悲しき過去があった。彼女には子供がいたのだが、生まれて間もなく病気により亡くなってしまったのだ・・・

 

自分の産んだ子供を育てる事ができず、精神的に追い詰められて生きる理由を無くしまった。ある日彼女は病院で難病を持った子供をお世話するリハビリ士を見て感動し、自らの子供に与えられなかった愛情を他の子供たちに与えようと決意しこの職業に就いたと回想が挟まれる。しかし、真面目に介護をしている人の裏であうあうあーになった神様を虐待にしか見えない行為に及ぶ主人公がギャグにしか思えなくて「笑っちゃいけない24時」なのかと思って眩暈がした。

 

主人公は介護の仕事もリハビリの仕事も全く分からない。女介護士があうあうあーになった神様にケアをしているのを見ている主人公の心境がナレーションとして挟まれる。そこで主人公は何をするかと言えば神様がテレビゲームが好きだからという理由であうあうあーになった神様にゲームをさせるのだった。1~9話の間で神様がテレビゲームをするシーンをやたら挟んでいて「何でこれに尺を取るんだ?」と意図が分からなかったのだが、これの前フリだったわけだ。なんだそれ・・・

 

主人公がハッカー少年のハッキングによってデータを詐称し、素性がばれたら警察に逮捕されるような緊迫した状況の中で職員の権限を利用してテレビとゲーム機を会社に送るように依頼する。依頼する方も無茶苦茶だが即時にテレビとゲーム機が送られてくるご都合展開も無茶苦茶であった。施設内の責任者に話を通さないといけないんじゃないのか・・・?

 

主人公はあうあうあーになった神様を具体的に何をどうするのかという事を全く考えず、女介護士に「神様を家に連れて帰る」とタンカを切るのだが「なんでそこまで家に連れて帰りたいのか」という理由が謎である。最新の医療設備が整っている施設でプロに介護士に面倒を見てもらった方がどう考えてもあうあうあーになった神様にとって幸せであった。神様の祖父が神様のなんちゃら症候群を抑える為に神様の脳にコンピューターを埋め込んだという設定で、そのコンピューターを取ってしまったのだから遅かれ早かれ死ぬ運命である。しかし、このなんちゃら症候群の設定はどこに行ったんだろう・・・

 

主人公が神様にテレビゲームをさせるわ、夜通し神様の部屋でテレビゲームのレベル上げをするという頭が狂った行為を繰り返した結果で女介護士から怪しまれるのだが当たり前である。そりゃ同僚から怪しまれるし、同僚が上司に報告して責任者に呼ばれるんじゃないのか。女介護士以外の職員が主人公に話しかけるシーンが一切ないので、ノートパソコンで作業としていた女介護士が「主人公のやってる事とレポートの記録が違う」といきなり言い出すのはご都合展開を感じる。ハッカー少年のハッキング能力がいくら高くて誤魔化しても、職場の責任者が現場を仕切ってるわけで部外者が来たら1日でバレるだろそんなの・・・主人公が謎の施設に入って即あうあうあーになった神様を連れ出して逃げる話ならまだわかるが。

 

次回は最終回だがこれからどうするのか全く分からない。なぜ神様の祖父が神様の脳に外科手術でどうやって量子コンピューターを埋め込んだのか、なぜハッカー少年の能力と謎の手袋で無茶苦茶やれているのか、ハッカー少年を管理しているCEOのその上にいる謎の組織とはなんなのか、神様の脳に埋め込まれているコンピューターを取り除いた天才外科医師とはなんなのか、神様はなぜ主人公をラジコン扱いにしていたのか、主人公はあうあうあーになった神様を具体的にどうしたいのか。最終回で全て説明できるのだろうか?いやできないだろう。前作のシャーロットが設定を出すだけ出して大半が投げっぱなしで終わったのだから。

 

受験生である主人公が受験を投げ出してまでなぜ神様に拘るのか。いち視聴者である俺には全く理解ができないのだが、主人公は主体性がないのは終始一貫しており神様にラジコンにされる事である種の生きがいを感じていたかもしれない。大学受験をする理由が「イザナミさんが好きで彼女がそこの大学に行くから自分も受ける」という他人に依存している理由でしょうもなかった。主人公がイザナミさんとは結局は恋仲になれなかったわけで、自分の事を構ってくれる神様に精神的に依存し、神様の情報をハッカー少年から聞いて全てを投げ出す気持ちになるのは理屈は整っている。神様は脳内の量子コンピューターを抜かれてあうあうあーになったが、主人公は神様の存在がいなくなる事で主人公も自分をコントロールする存在がいなくなりあうあうあーになってしまったと考えるのが妥当だろうか。女介護士が主人公に「あなたは彼女そのものではなく、コンピューターに話しかけてコンピューターに反応してもらっていただけでは」と言っていたがつまりそういう事だろう。

 

このアニメがコンピューターに依存しないと何もできない、もしコンピューターが無くなったら抜けのようになってしまう現代人を皮肉った話なのだと思えば面白い。