若おかみは小学生の感想

テレビで放送されていたので観ました。幸せそうな家族(両親、女の子1人)が車で高速道路を走って帰宅していると、トラックが突っ込んできて両親が死に女の子だけ助かるという冒頭から数分でショッキングな展開が繰り広げられていたので衝撃です。

 

両親が死んで家族がいなくなった女の子は、旅館を経営しているおばあちゃんに引き取られて若おかみとして旅館を手伝う事になる・・・というのが大まかなストーリーです。何かしらイベントが発生して解決するまでの流れと、新しいキャラが出てくる流れを交互に繰り返していくのですが、あまりにも展開が早すぎて「TVアニメの総集編映画かな?」と思いましたがTVアニメ版とは全く関係がない独立した映画でした。脚本家のインタビュー記事で「原作を90分の映画に収めるのが大変だった」と言われていたのでダイジェスト的な映画になるのは仕方のない所でしょうか。

 

主人公の若おかみは両親が死んで精神的なストレスが物凄そうなのに、精神が強くて幽霊や旅館の人の言う事を素直に聞いて従うので手間のかからない子供という印象が強くて気味が悪かったです。若おかみが感情を出してしまうのは客や同級生で他の旅館の娘のピンフリとの口論なので、他人が何もしなければ問題を起こさないような性格に見えます。「若おかみは何でそんなに環境に適応できるんだ?」と疑問に思ったら2人目の客とのドライブでトラックを見た時にPTSD過呼吸を起こしたり、3人目の客が両親が死んだ原因を作ったトラックのドライバーだと分かると感情が噴き出して泣いたので、日常的に感情を押し殺しているような感じで切っ掛けがあると抑えてたものが噴き出すのでしょうか?

 

終盤の詰め込み感がとても凄くて「祭りで若おかみとピンフリが舞を踊る為に練習をする」「若おかみは幽霊や鬼が見えなくなる」「客が両親が死んだ事故を引き起こしたトラックのドライバーだった」と並行してイベントが発生します。若おかみは踊りの全くの素人なのでピンフリの足手まといにしかならず、合わせられないのは当然ですね。ここで若おかみがどうやってピンフリについていくように練習するかという問題になると思うのですが、3人目の客が内蔵を摘出していて塩分や脂分を抑えた料理を希望するものの若おかみの料理人は客を納得させられる料理が作れなかったので、若おかみが博識のピンフリに助けを求めるという流れになっていました。舞の練習がピンフリとの喧嘩の原因でしかなく「目的の為に気に入らない相手に若おかみが頭を下げる」という方向にすり替わってしまい、ピンフリの助けのお陰で客の満足する料理は出せたものの客が事故を起こしたドライバーだと判明してひと悶着し、若おかみが事故のショックを乗り越えて、ピンフリの旅館に移ろうとする客を自分の旅館に受け入れる・・・という感動の場面を演出していましたが、あまりの展開の早さについていけず泣けませんでした。

 

そしてクライマックスの祭りの場面で若おかみはいつのまにか舞をピンフリと合わせられるレベルで踊れるようになってますし、祭りの中で幽霊が成仏して打ち切り作品かと思うぐらい唐突な終わり方で頭に内容が入ってこない映画だなぁ・・・と感じました。原作が20巻で長い作品をアニメ映画としてどうやって90分に詰め込むのかという挑戦に対しての難しさを思い知らされます。