アニメ版すのはら荘の管理人さんの感想

「おねショタラブコメの決定版」という触れ込みで宣伝されていた4コマでしたが、他におねショタラブコメを名乗ってる作品がないので言ったもの勝ちと言うべきでしょうか。おねショタという単語はエロ漫画で「お姉さんの竿役がショタ」程度にしか認識してなかったので一般向けが公式でおねショタを使っているのは驚いた記憶があります。

 

主人公が進学を機に寮暮らしをするという粗筋は日常系4コマ漫画でよく使われるものですが、主人公を可愛い男の子にしてメインヒロインに大人の管理人さんを据えるというのはとても珍しいです。登場人物は主人公の男の子以外は全員年上の女性で、男性キャラはモブキャラしかいないのでおねショタを見せるという事に対してかなり徹底されています。

 

日常系4コマでは主人公達は共通の部活動、趣味、バイト等で集まっているという設定が付きものですが本作は特にそういう設定はなく、学校の描写が一切ありません。この時点で日常系としてはかなり異様なアニメです。主人公の亜樹が管理人さんや女子グループ、たまに高校生グループと絡むことで話が始まるのが基本になっています。

 

学生寮や町中での日常を描くという意味では他の日常アニメと同じ部分がありますが、本作の場合だとほのぼのとした日常かと思わせて急に女性キャラクターのエロ描写を入れて主人公の亜樹が反応するのがお約束です。本作の女性キャラクターの大半は亜樹に対して過剰なスキンシップをする、胸元が見える卑猥な服を着ている、急に脱ぐなどエロ漫画の冒頭4Pのような事をしてくるので「日常系アニメのつもりで見ていたらエロ漫画展開になる」という流れを1クール徹底していて潔さを感じました。あくまでも笑いを取る為のエロ展開でかのこんやクェイサーのような過激な事にはならないので安心感はあります。

 

原作は4コマでたまに普通のコマ割りのページがある程度で、亜樹と女性キャラクターの絡みを描くのは限度があるのですが、アニメの場合は広い画面で絡みを描いているので原作と同じ事をしているとはいえ別物かと思うぐらいの出来です。レベルの高い作画で女性キャラクターの体を描く、ヒロインのエッチな部分を見て反応する亜樹の表情を描く、亜樹と女性キャラクターが体を密着させた時にちゃんと両方の表情と体が見える構図で描いているので、エロ漫画誌の最先端の技術をテレビアニメで見れるというマニアからするとただただ感服するしかないです。乳首が出ないという意味ではかのこんやクェイサーに見劣りする部分がありますが、乳首を出さない作風でお姉さんとショタの絡みをじっくり描いているという意味では00年代より10年代の今の方が絡みの構図が進化いるため今でしか出来ないアニメです。女性キャラクターの描写と同じぐらいショタの表情や仕草に力を入れるというのは今風だと言えます。

 

このアニメが力を入れているのはエロ描写だけではなくて、背景や食事も高いクオリティで描かれており、手を抜くという事を知らないのかと思うほどです。ハンバーグがジュージューと音を立ててナイフで切ると肉汁が出るようなシーンを見ると、人物だけではなく食事をする一連の動作も滑らかに丁寧に描かれるので性欲だけではなく食欲も満たすアニメなのか・・・と戦慄します。

 

4コマ系日常アニメの最終回は主人公の女の子が「みんなと会えてよかった」と言うようなしんみりとした終わり方をするようなイメージがありますが、本作の場合は亜樹が色んな女性と絡んできたのに意識しているのは管理人さんだけというブレない終わり方で他の日常アニメと比べても異様なものと言えるのではないでしょうか。