ビル・エヴァンスについてのいくつかの事柄

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ビル・エヴァンスが生まれてから死ぬまでの人生を、関係者の証言と資料を元に書いた伝記です。エヴァンスの音楽は「騒がしくなくリラックスして聞ける」「退屈しない」「繰り返し聞いて飽きない」という理由でCDをいくつも買ってますが、そうして聞いてる音楽の制作秘話として興味深い内容でした。大まかに言えばトリオを組んでメンバーが入れ替わる話、所属するレコードを移籍する話、ドラッグに溺れる話、身内の死の繰り返しで、それが発表された作品に影響していますので、聞いたことのあるCDのタイトルが出てくると「どのような背景で作られた音楽なのか」というのが分かるとエヴァンスの音楽に対するイメージというのが変ってきます。例えば「You Must Believe In Spring」は物悲しい音楽で構成されているアルバムなのですが、その中の2曲が自殺した兄と内縁の妻に捧げられた曲で当時の状況を把握した上で聞くとより一層切なくなりました。

 

最終的にエヴァンスはドラッグの後遺症で体調を崩し、その上で固くなに医療を拒んだ結果、演奏中に肝硬変で死んでしまいますが、死んだ事で再評価されレコードが生前より売れるというのは皮肉な結末だと思いました。