読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

映画 ジェイソンボーンの感想(ネタバレ有り)

映画

大好きなボーンシリーズの5作目が今日(2016年10月7日)放映だったので観てきました。結論から言えば前作に勝るとも劣らない出来と言った感じで、前作を超えたか?と言われたら「いつも通り」としか言いようがないんで微妙な所です。序盤のギリシャでのデモ隊vs警察官の小競り合いの中で、ボーンとCIAが追いかけっこするシーンと終盤のラスベガスでのカーチェイスシーンは前作より画面が派手にはなっています。

行方不明になった主人公が再び表舞台に現れるというストーリーでシリーズが再開するが、やってる事は以前と変わらないので、違和感はないが新しさも感じないという意味では海外ドラマの24リブアナザーデイに近い印象を受けます。冒頭に前作のシーンが回想として挟まれるのでシリーズを一切見てない知らない人への配慮を感じられますが、良くも悪くもアクション映画なのでシリーズは本作が初見という人でも楽しめるのではないでしょうか。ただ前作までに出ていた登場人物が死亡するシーンでのインパクトは薄くなるとは思います。

 

・ストーリー

表舞台から姿を消したボーンが再び戦いに巻き込まれて、前作までの協力者を殺し屋に殺され失うという流れは2作目のスプレマシーを意識してるのかまんまでした。ボーンの謎と並行して進む、スノーデンによる暴露後のアメリカのインターネット傍受問題がボーンが知らない所でCIA上層部の足の引っ張り合いに発展していきます。ここでボーンが掴まったり殺されたりしないのは、ボーンの力だけではなくCIA側の内輪もめが関係しているという展開になるのはネタは新しくても「いつも通り」と言った感じです。

 

ボーンの謎についてはボーンの家族が前作ではあまり触れられてなかったので、今作では「父親がどういう人間で何故死んだのか」というのがボーンが命をかけてでも謎を追う理由になっています。終盤ではボーン、CIA内部、殺し屋の思惑が入り乱れて「誰が誰を殺したいのか」という展開が肝になってくるので目まぐるしく状況が変わるのが凄いです。今までCIAや殺し屋に追い掛け回されていたボーンが、最後には追いつめる側になるというのは「いつもどおり」ですがやはり盛り上がります。

 

最終的にはボーンと殺し屋の一騎打ちになります。今までは殺し屋が殺しに来たから返り討ちにするという形でボーンが殺す形でしたが、今作ではボーンの方が殺し屋をカーチェイスで追いかけて殺しに行くという流れなので今までにない感じがします。殺し屋はスワットの装甲車で、ボーンはスポーツカー(?)で追いかける形なのでかなり不利なのですが、どうやってスポーツカーで装甲車の足を止めるのかが今回のカーチェイスの見どころになっています。スプレマシーと違ってカーチェイスでは決着がつかず、生身での殺し合いに発展していきますが、ボーンは銃で撃たれて弱ってる不利な状態なのでどうやって相手を殺すのかというのもラストバトルで二番目の見どころかなと思いました。

 

CIA側の人間でありながら、ボーンの協力をしてくれる女性キャラクターが今作のサブ主人公と言ってもいい印象で、状況と立場を上手く利用していいポジションに付こうとしていましたが、上手くボーンを利用しているつもりが最後にはボーンに自分の思惑は筒抜けだったというオチで笑いを取ってきたのは良かったです。そこもスプレマシーを意識してるような気がします。

前作で触れられなかったような重要要素として、ボーンは本当は愛国者ではないのか?工作員として今までやってきた事は国(アメリカ)の為ではないのか?CIAの工作員として戻って来たくはないのか?という問いかけがありますが、今回ではボーンは明確には答えを出せない形で終わります。次回作への伏線を張ってるような印象でしたが、次回作がなくてここで終わってもどちらでもいいようなエンディングでした。

 

・アクション

前半のギリシャのシーンと後半のラスベガスのシーンは派手なのですが、ボーンが生身で1vs1で戦うシーンが物足りないように感じました。今回の殺し屋に相当するキャラが1人しかおらず、この殺し屋が目立つシーンが多かったのでその分ボーンのアクションシーンが割食らったような感じに思いました。ボーンが腹を拳銃で撃たれてるのに足を引きずりながらも平然と戦ってる様は、ジャックバウアーやジョンマクレーンみたいなジャンルに入ってるようでシリーズを重ねた結果安心感みたいなのが生まれてるのかもしれませんが。

 

・BGM

「いつもどおり」で安心感がありました。最後のラスベガスのカーチェイスのBGMはスプレマシーのカーチェイスで流れたBGMと同じ?で嫌が応にも手に汗を握ります。EDは「いつもの歌」で観終わった後の安堵感が・・・どこが新曲なのかは分かりませんでした。

 

・総評

スノーデン後の世界情勢という時事ネタと、ボーンの今まで触れられなかった謎、新キャラクターという新要素を交えつつもボーンシリーズのお約束を抑えた作りで大満足しました。新章と宣伝しているのでボーンシリーズ6作目を期待していいのでしょうか?制作されたら絶対に観に行きます。