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新・牡丹と薔薇 一週目(1~5話)

新・牡丹と薔薇 昼ドラ 中島丈博

ついに中島御大の新作が始まりました。

tokai-tv.com

感想はというと・・・あまり言葉が出てきません。今の所期待外れかなと。

1~3話は旧・牡丹と薔薇を見ていた視聴者、もっと言えば東海枠の昼ドラを何年も見てる視聴者へのファンサービスがちりばめられていますが、ウケ狙いが露骨で・・・確かにそこは面白いのですがそこだけしか印象に残りません。

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東海の昼ドラ枠が2ヵ月になってからの中島作品は「赤い糸の女」と「天国の恋」がありますが、前者が親世代の話をゴッソリ切り捨てて主人公をメインで丁寧に話を作っていたのに対し、後者は3ケ月分の構想があるのに無理やり2ヵ月にして高速展開でダイジェスト風に話を進めていました。新・牡丹と薔薇は「天国の恋」に近い作りでめまぐるしいスピードで話が進んで行きます。場面が切り替わったらもう数か月、数年後と時間が何度も飛びます。間に何が起こったのかよくわからず、その展開についていくのも一苦労です。

 

ストーリーは眞澄が妊娠を数か月ほったらかしにしてる状態で産婦人科に行き、先生の診断を受ける所から始まります。これは旧・牡丹と薔薇で鏡子が産婦人科に行ったが妊娠しておらず、想像妊娠だったという展開の逆をあえてやってる感じで前作を見ているとニヤっとできる作りです。子供を望んでいるのに作れない女性、軽はずみなセックスで子供が出来てしまった未成年の高校生という対照的な展開だと言えます。

眞澄と彼氏の関係は、眞澄が先生と話をするシーンで断片的に語られる形で進んで行きます。旧・牡丹と薔薇では親世代の話を話数をかけてじっくりやっていましたが、新・牡丹と薔薇は2ヵ月の話なのでこの親世代の話が高速展開でダイジェストのように進んでいくので話が頭に入りません・・・5話分で無理やり終わらせてしまいました。

天国の恋は主人公で子持ちの主婦である斎の回想として過去が断片的に語られる形で、現在と過去がリンクするように話が進んで行ったので上手かったのですが。

 

眞澄は高校生で妊娠してしまったので親代わりである祖母と祖父に怒られたり、実の母が「青春と人生設計はどうするの」と叱られてましたが「高校3年の末期にもなってるんだし青春は終わりに近いんじゃないか」と思いました。人生設計の方は、眞澄は彼氏が「責任とって子供も含めて一緒に暮らす」的な事を言ってたのでそれが人生設計だったのではないかと。妊娠が原因ですが結局は彼氏が交通事故死した事で人生設計がパーになったと言えます。

そして陣痛が始まり眞澄はあっけなく出産。子供は育てられないので里子に出します。この間、通ってる高校で妊娠と出産は問題にならなかったのか退学にならなかったのかと疑問点が出てきますが、場面が切り替わると高校を卒業した事やこれからの人生設計をどうするのか全く語られない上で、いきなり女子大生をやってます。眞澄が大学に行きたいとは1話で言っておらず、勉強すらもしてないのでこの切り替わりの速さにビックリしました。

大学生になった眞澄は赤ちゃんを見ると里子に出した子供を思い出して動揺しますが、若い男女を見ても死んだ彼氏の事は全く振り返りません。彼氏がどういう人間で好きになったのか触れられず、彼氏とセックスして妊娠した件だけ強調した形なので吹っ切れてる事に驚きます。

1~5話で重要なポイントは「眞澄が赤ちゃんを里子に出して引きずってる件」のみで、この後に夫になる崑一と運命の出会いをしますが、バツイチの崑一そのものよりも崑一の娘であるぼたんが「自分が里子に出してしまった子供と同じ名前・同い年・同じ誕生日」という偶然としてはあまりにも出来すぎてる事にショックを受けて、母親がいないぼたんのために母親になりたいという気持ちが強く崑一に結婚させてくれと強く願う逆プロポーズの形で結婚しました。なので恋愛というよりは良心の呵責の部分が強いです。

崑一の方も若い女と結婚できればそれでよく、バツイチで子持ちで年上である自分に引かない若い女と結婚できたので結果オーライという印象を受けました。自分が口説き落としたと勘違いしている部分もあるので滑稽ですが・・・

 

崑一は母親とべったりだったり、崑一の前妻・世奈子が登場したりしますが、ちょっとしたトラブルのみで衝撃的な展開はありません。

眞澄と崑一の結婚式が行われ、描写がない結婚旅行からの帰宅、そして崑一の祖父の墓参り。そして墓前で眞澄が吐き気を催すと妊娠が発覚し、これまた場面が切り替わった途端にぼたんの異母姉妹である美輪子を出産・・・また場面が切り替わると18年後でぼたんと美輪子は成長していて立派な女性に。展開が速すぎて何が何だか。

 

CM前に墓参りをしてきたばかりなのに、それから18年後という展開で家族総出で墓参り。崑一の母のカオルコは既に死んでいるという衝撃的な事実が・・・

美輪子はキリスト教系の墓地で「死体が埋まってるのね!」と死体を連呼する、旧・牡丹と薔薇の佳世を彷彿とさせる無神経さでした。

小日向家を墓地で案内した若い男は美輪子に一目惚れで気持ち悪い表情をしているのがこれでもかと強調されます。イケメンが女に一目ぼれして性欲が高まり気持ち悪い表情をするのは、幸せの時間の花屋を思い出した人が多いのではないでしょうか。

この男の股間のアップで5話が終わりそうでしたが、眞澄が里子に出した赤ちゃんに持たせた万華鏡と似たようなものがアップになって「アップになるのは股間じゃなくてそっちだったのかよ!」とビックリしましたね。

 

展開が速すぎて本篇を見た後に公式HPをざっと見てストーリーを把握するしかない本作・・・旧作の姉妹と比べると顔や喋り方に特徴がなくて今の所は印象に残りません。小日向夫婦もキャラクター性が弱い。となると、期待できる部分は幸せの時間に出て来た花屋の彷彿とさせる、多摩留が美輪子にどんなストーカーっぷりを発揮して場を掻き回して視聴者を楽しませてくれるかでしょうか。

 

赤い糸の女のように丁寧に不幸のフラグが積み重なっていって主人公を突き落とす展開、天国の恋のように突然不幸が起こって主人公がナルちゃん入る展開に比べると新・牡丹と薔薇は一週目ではインパクトに欠けると思います。二週目以降に期待したいです。