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プラスティック・メモリーズの衝撃(5話)

問題の5話です。

プラスティック・メモリーズ #05 ‐ ニコニコ動画:GINZA

前期(2015年1月~3月)で突っ込みどころが多いアニメと言えばISUCAだったのですが、プラメモはそれを超えるアニメになったと思います。ISUCAは少ないキャラで話を回して現在の場所から他の場所へ移動する描写を飛ばしまくるので話についていけず、キャラの動きを描かない事でキャラがワープしたかのような違和感が出来て突っ込みどころが発生していました。

プラメモの場合はISUCAのような低予算アニメではないので、登場人物たちがおかしな行動をとって事態が悪化していく様が丁寧に描かれます。キャラが可愛いアニメ、感動できるアニメと宣伝している上で、平凡な日常からISUCAのように急展開で人の生き死にに関わる話になっていくので、人によっては笑えるアニメと取るか話が酷いアニメと取るかで全く感想が変わっていく作品かもしれません。

個人的にはISUCAのようにプラメモが笑える作品になったので、今期(2015年4月~7月)で一番楽しみなアニメになりました。

 

・4話のおさらい

主人公は回収先の「両親が死んでロボットに育てられている少年」のアパートに行きます。少年は両親が死ぬわ親代わりのロボットが期限切れで回収されるわでヤケクソになってるので「もうロボットを回収してくれ」と主人公に言いますが、主人公はそれじゃ心残りになるとロボットとの最後の思い出作りを同僚と計画して実行し、回収をロボットの期限が切れるギリギリまで先延ばしにします。闇業者はどこから情報を仕入れたのか不明ですが、少年のロボットに狙いを付けて少年のアパートを訪ねる所で終わりです。

 

・問題発生

主人公が私情でロボットの回収を先延ばしにした事で、回収先のロボットが闇業者に拉致されてしまいます。拉致の方法はスタンガンで気絶させるお馴染みの方法ですが、ロボットに効く専用のものなのでしょうか。どうやって運んだかは謎で、ロボットを搬送する為に必要な車すら出てきません。闇業者が人型のロボットを1人で運ぶのは大変だと思いますが、どうやら仲間はいないようです。

 

少年はロボットが帰ってこないので主人公に電話を掛けてきます。主人公はとりあえず少年のアパートに向かい話を聞き、不安になってる少年に馬鹿正直に「闇回収屋がさらった」と言い不安にさせます。少年はロボットの所持者なので嘘を付くわけにもいかないのかもしれませんが、保護者がいない8歳の少年をアパートに1人きりにさせるのはいくらなんでも不味いでしょう。ここで少年を1人きりにさせてしまった主人公の配慮不足が後に響きます。

 

・警察に通報しない

主人公は一応上司に報告しますが、上司は警察に通報せずにセキュリティーサービスという機関に任せました。会社は警察沙汰にしたくないようです。

 

・おかしな捜索

主人公たちはロボットを捜索しますが、闇業者がロボットを拉致したのがわかりきってるのに行ってる場所が街中だったりショッピングモールで目星を付ける所が変です。犯人が拉致したロボットを連れ歩くとでも思ってるのでしょうか。ロボットが認知症のように街中を彷徨ってるのならこの捜査でいいのかもしれませんが、理解できません。

 

・有能な警備会社と無能な主人公たち

会社の捜索は無駄じゃなかったようで、聞き込みで闇回収屋のアジトの目星を付けます。しかしアジトは無数にあるので絞り切れないとの事。闇回収屋は他人の所有物(ロボット)を盗む強盗団なのに、警察に通報せずに事件を処理しようとするのは無茶苦茶じゃないんでしょうか。

主人公たちが移動していると、会社と業務提携をしてる警備会社が地域を封鎖してますが、主人公の女上司が「あんたらにそんな権限はねえだろ!」と突っかかります。

しかし警備会社の人間は「闇回収業者を捕まえるのが目的で地域一体を封鎖している」と言ってたので、警察と同じ権限を持つ未来の警備会社なのかもしれません。銃武装まで許されています。

 

・ロボットの人権

警備会社はアジトがある地域には目星がつけてるものの、ロボットに発信機がないので拉致されている場所がわかりません。主人公の女上司は「アンドロイド保護法で人権問題で発信機を付けるのは違法だから」と言いますが、警備会社の人は「人権?人じゃなくて機械だろ」と切り返します。現代ですら人間がGPS機能付きの携帯端末を持つのが当たり前になってるのに、ロボットはダメなようですね。

ロボットに人権という話を聞いた警備会社の人の反応が真っ当で面白いです。人権があるということは「ロボットの盗難」ではなく「誘拐」になるので警察に通報しない会社というのは、証拠の隠蔽が感じられて恐ろしいですね。

 

・ロボットが暴走するとワンダラーに

主人公は会社の人間から、ロボットが期限切れで暴走するとリミッターが切れると説明されます。リミッターが切れると車を簡単に持ち上げられるとの事ですが、仲間のロボットも「本気を出せば」同じ力を出せるらしいです。

今回のワンダラーは怪力ではなく、高速で移動する能力を見せつけました。仮面ライダーカブトクロックアップのように高速で移動するロボットは人間ではどうしようもありません。

ここで主人公は周りに危害を与えずにロボットの機能だけ破壊する都合のいい銃を貰いました。

 

・同僚の過去と警備会社を憎む理由

同僚の女の子は4話の時点で自分から主人公に過去をペラペラ話してましたが、今回でも独り言のように「警備会社と仕事したくない」と言い出します。主人公は「どういう事?お父さんと関係あるの?」と聞き返すと女の子のパートナーのロボットが「聞いたら答えてくれると思うなよ」と突っかかりますが、女の子が自分から言っておいてこれは理不尽ではないでしょうか。女の子は「(主人公は)無神経だけど説明してあげる」と過去を語りだしますが、面倒くさい性格としか言いようがありません。

主人公は独り言に付き合わずに黙ってるのが正解かもしれませんが、それだと話が進みませんね。

 

脚本家は電撃のインタビューで「職場の居心地のようさそうな雰囲気に特に拘っている」と答えてましたが、主人公は新米なのにロクに仕事を教えられず現場に駆り出されるわ、同僚や上司は性格が悪いので「職場の雰囲気は悪い」としか思えません。

 

dengekionline.com

 

 

同僚の女の子の過去は「父親代わりの期限切れのロボットと警備会社の人たちから逃げだしたら、ワンダラーと化して警備会社の人を殴り飛ばした後、女の子を庇った女上司を襲い片足を奪った。結果的に警備会社の人が銃でロボットを壊した」なので、自業自得としか言えませんし、そんな危ないロボットを放置するのは問題ですね。

女上司も暴走して言う事を聞かないワンダラーを説得でどうにかしようとしてるので救いようがありません。

4話でも思いましたが、両親が死んでロボットが親代わりで暮らしているという設定は無理があります。

女の子と女上司が警備会社の人を憎むのは、命を救ってもらっておいてこれは罰当たりおはないのでしょうか。この事件が3年前で、女上司と女の子はロボットが暴走したらどんな事になるか身をもって知ってるのに、ロボットを期限切れギリギリで回収しようとするのは理解しがたく、同じトラブルが繰り返されるのも時間の問題だったのかもしれません。

 

・何がしたいのか分からない闇回収屋

会社の上司と警備会社の人がビルを捜索してアジトを見つけましたが、闇回収屋は顔がボコボコになって伸びていました。どうやらロボットがワンダラー化して襲われたようです。闇回収屋は描写されていないのでわかりませんが、1人で何らかの方法でアジトまで運びました。そしてロボットが期限切れで暴走するのがわかっているのに、対策も取らずにボコボコにされて気絶しているので、盗んだロボットをどうしたかったのか不明です。売り飛ばしたかったのでしょうか。アジトは廃墟ビルの一室にあり、デスクが配置されているので、もしかしたら仲間がいて逃げ出した後だった事も考えられます。

 

・事態をますます悪化させていく主人公たち

女上司は「せめて私たちの手で回収先のロボットを止めて回収してやろう」と言いますが、ワンダラーと化したロボットは危険だと分かっているのに、警備会社の人に任せて安全な場所に退避させようとしません。「私たちが何もしなくても警備会社の人間が破壊するだろう」と分かった上で指示を出しています。女上司はワンダラーに襲われて片足を失うほどの大怪我を負い、下手すれば死んでたかもしれないのにこういう指示を出すのは常軌を逸しているとしか言いようがありません。

 

主人公とパートナーの女ロボットは回収先のロボットを捜索します。風景から察すると外通路のようです。そこを2人で走っていると、パートナーのロボットが横から走ってきた回収先のロボットとぶつかります。あまりにも見つけるのが早すぎて、アルティメットスパイダーマンぐらい展開が早くて驚きました。

回収先のロボットの次は、少年が出てくるのも衝撃的です。闇回収屋のアジトがある閉鎖地域は街から離れていて、主人公たちが車で時間を掛けて移動して着くぐらい遠いです。少年は何故ここを見つけられたのか?歩いてこれる距離じゃないのにどうやってきたのか?と考え出すとキリがありません。主人公が少年を一人きりにさせないように、会社に報告して面倒を見させていればこんな事にはならなかったでしょう。

 

・強すぎるワンダラー

主人公のパートナーの女ロボットは「主人公は見るだけでいい、後は私がやる」と自信満々でしたが、ワンダラーのタックルに何もできませんでした。女ロボットが弱いのか、ワンダラーが速すぎて何もできなかったのか・・・よくわかりません。

ワンダラーは少年を連れ去っていきますが、ビルとビルの間を三角飛びのように一瞬で駆け上がって行きました。しかし速すぎて見えません。アルティメットスパイダーマンのべノムぐらい速くて驚きました。

 

・少年の命が危ないのに回収屋が迷走する

主人公は女上司の「待機してろ」との命令を「このままだと少年の命が危ない」と無視しましたが、さっきのワンダラーのタックルで倒れてボロボロな女ロボットから「私もつれていって」との願いを聞き肩を貸しつつビルの屋上まで来ました。少年の命が刻一刻を争うのに、そんなゆっくりしてる余裕はないと思いますが・・・

 

警備会社の人が女上司に「ワンダラーを処理しろという指示が出た」と伝えますが、女上司は「待ってくれ」とせがみます。俺はこの閉鎖地帯は誰も住んでないゴーストタウンだと思ってましたが同僚の女の子が聞き込みをしているシーンで、ビルに人が住んでいる事が判明しました。ワンダラーが暴れたら被害者が出るのは分かりきってるのに、待ってくれとせがむ女上司はやはり常軌を逸しているのではないでしょうか。警備会社の責任者は主人公の女上司に弱みを握られてるのか「30分だけ待つ」と願いを聞き入れましたが、被害者が出たら責任を取らせられて巻き添えを喰らう形になりますね。少年がワンダラーに連れ去られて命の危険にさらされてるのに悠長に事を構えているのはどうかなと思います。

 

主人公が女ロボットに肩を貸しつつ自分が走るだけよりも、数倍も時間を掛けてビルの屋上に行ったのに運よくワンダラーがいたのは都合がよすぎます。主人公は目の前でワンダラーの恐ろしさを見たのに、それでもワンダラーに話しかけるので能天気にも程があるでしょう。さっさとウィルス銃でワンダラーを停止にして、被害者を出さずに事態の収拾を図るのが最善策だと思いますが。

主人公がワンダラーを説得しようとしたが、ワンダラーが高速移動をして背後の少年の首を掴んだのは笑えました。速すぎる。

さすがにどうしようもないので主人公はウィルス銃でワンダラーを止めようとしますが、パートナーの女ロボットが邪魔しようとした所で場面が途切れます。役立たずな上に、主人公の邪魔までして少年の命を危険に晒すのは擁護できませんね。

場面は会社になり、ホワイトボード上の出勤簿で女ロボットの白い磁石だけなくて、出勤してないのを暗示させるような描写で終わりです。

プラメモはISUCAと同じく次回予告はYOUTUBEにアップされた動画でしか確認できないのですが「何もできなかった」というナレーションがその通りで笑いを誘います。

www.youtube.com

 

・プラメモはISUCAを超えるか

プラメモは5話で突然、攻殻機動隊ブレードランナーを匂わせるようなアニメに変貌しました。脚本家のインタビューでは感動話やらラブコメの要素を強調していましたが、出来上がったものは攻殻機動隊の出来損ないで突っ込みどころ満載の面白いアニメです。これからワンダラーを回収するぶっ飛んだ話が続いていけばISUCAを超えれそうですが、6話で一区切りついて1~3話の雰囲気に戻るなら面白くないですね。

ロボットが暴走すれば危ないので、その前に回収しないといけないという話は必要だったとは思いますが、攻殻機動隊のような展開は必要だったのでしょうか。期限が過ぎたロボットは、痴呆症のように街中を徘徊して雇い主の顔すら分からなくなるって展開でよかったと思います。

 

大学受験に失敗してコネでロボット回収業者に就職した主人公が、職場が崩壊しているような酷い部署に行き、上司は無能で仕事は覚えられず失敗ばかりして、自分なりに考えて勝手な行動をした結果、ロボットが暴走する事で回収先の少年の命を危険に晒し、不祥事の後始末で部署は解体され、主人公は事件の責任を取る形でクビになる・・・そんな世の中の厳しさを教えるアニメだったのなら心に残り続ける名作になるかもしれません。