牡丹と薔薇 28話

・前回に引き続き、野島家で鏡子が「ぼたんは野島家から盗んだ子供だ」と告白。証拠は産着で牡丹の刺繍が入っており、実の両親である豊樹と富貴子は一応は納得する。豊樹はまるで聖人のように鏡子を許し「終わった事だから」と全てを受け入れ、鏡子は家を出る途中で気を失いつつもタクシーで病院へ戻る。

一方で富貴子はパニック状態に陥り、鏡子を疑いはじめ「豊樹とあの女(鏡子)の子ではないか」と受け入れられず色んな憶測を並べ立てはじめ、受け入れろと豊樹にビンタされる。

 

・病室でぼたんと鏡子が話す。鏡子は今まで自分の人生を振り返りつつぼたんを盗んだ事を謝るが、ぼたんは鏡子に感謝していると答える。「実の両親を大事にしてくれ、和人も頼む」と言い残し鏡子は息を引き取る。

 

・葬式の後なのか三上家のアパートでぼたん、和人、豊樹の三人が集まる。和人はぼたんの産着を持ちつつ「実の妹の香世さんは姉さんを虐めるのに、僕と姉さんは血が繋がってないじゃないか」と自分の理不尽さを周囲にぶつける。ぼたんは香世を庇いつつ和人を宥め、豊樹は「血は繋がってないけど君の面倒を見るから」と責任を取るようだ。

 

・鏡子が死んで葬儀の準備があるからなのか、ぼたんは野島家に3日帰っていないようだ。香世は「ぼたんがいると腹が立つが、いないと心に穴が開く」と富貴子に答える。

 

ついに鏡子はぼたんが野島家の娘だと豊樹と富貴子に告白しました。が、富貴子はぼたんが実の娘だと受け入れられず、豊樹には「香世にこの事は言うな」と釘を刺しています。21年前にぼたんが盗まれた時、富貴子は嘆き悲しみ、いつか会えると前向きな気持ちでした。7年前も変わりません。ですが現在は香世の事で精一杯のようで突然の事実にパニックに陥ります。7年前に豊樹が「真世の事は忘れろ」と富貴子に言ってましたが、7年後はお互いの考えが入れ替わっているかのようです。豊樹の性格はどの年代でも安定せず、話の都合でコロコロ変わっていくので全く人物像が掴めません。一方で富貴子の方は自分が中心で鏡子に辛く当たり、子供に甘いので悪い意味で一貫してるように感じます。個人的には21年間の隙間はそうそう埋められれないと思うので、富貴子の反応の方が現実味があるように感じました。

 

鏡子は7年前から自分の犯して来た事や野島家への独白が多かったですが、いざそれをぼたんに話した時に、ぼたんが「お母さん、今まで何不自由なく育ててくれてありがとう」と言うのが聖人すぎてうすら寒かったです。金持ちの家から誘拐された挙句、父親が逃げた三上家の家計を背負い、弟の受験費用が払えず売春する所まで行ったのに恨み事も泣き言も一切言わない。人間が出来過ぎていますね。豊樹という無尽蔵に金を援助してくれる都合のいい存在がいなかったら、今頃どうなっていたのでしょうか。

 

和人もぼたんが実の姉ではないという事を把握して嘆き悲しみます。尋常じゃない額の学費を援助している豊樹を「何故ここまでするのか」と気味悪がるのも現実的ですね。

 

ストーリーの流れに都合のいい人物と「こんなことはありえないだろう」と客観視している人物がぶつかり合いドラマが生まれてしまう、そんな回でした